この記事は、フリーランスとして働く最初の手続き「開業届の提出」について順を追って分かりやすく説明しています。
開業ってなんだか面倒そう…
と、思いきや、実は手続き自体はめちゃ簡単なんですよ！
2020年の9月に個人事業主として開業してから、気付けば2年…！
当時、フリーランスとして働くことについて右も左もわからなかった私にとって「開業」は未知の手続きでした。
「開業って何だか面倒そうだしなんか怖い…。そもそも本当に開業必要なの…？」
と、尻込みしていたのですが、実際に個人事業主として2年以上働いたからこそ言えます。
フリーランス・ママにとって開業は必須です！
そして、想像以上に簡単だったってこと！
結果的に、きちんと開業をして正解でした。
今回は実際に私が行った経験をもとに、開業届の作成方法についてお話します。
- フリーランスになる人、なりたい人
- 開業届についてよくわからない人
- 実際に開業したいけど、何から始めたら良いかわからない人
具体的な開業届の作成手順の前に、届け出のために準備したほうが良いものについてもお話していますので、ぜひ最後までご覧ください。
開業1周年のフリーランス・ママの実態が気になる方はこちら↓
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開業届作成前に準備すること
開業届を作成する前に、準備しておいた方が良いことがあります。
必須でないものもありますが、参考までに！
開業日を決める
まずはいつから正式に事業を始めるか、すなわち「開業日」を決めましょう。
開業日をいつにするかは特に決まりはなく、言ってしまえば自分の好きな日を「開業日」にすることが出来ます。
私は旦那さんとの記念日が「23日」なことが多いので、あやかって「9月23日」に開業日として届け出しました！
過去の日付でも開業日として受け付けてもらえるみたい！
開業届は基本的に「開業日から1カ月以内に提出」することとされています。
開業日から1カ月を過ぎて開業届を提出した場合でも受理はされるようですが、2カ月以内に開業届と一緒に提出する「青色申告承認申請書」を提出しないと初年度の青色申告が出来なくなってしまいます。
せっかく開業届を出すのに、青色申告出来ないのは税金的に損をしちゃうかも！
そのため、開業日はあらかじめ決めてから開業届を作成しましょう。
屋号を決める
フリーランスになる場合、必須ではありませんが「屋号」を決めておくのをオススメします。
屋号を決めておくと対外的に「きちんとした事業」と認めてもらえやすくなる（説明しやすくなる）のと、個人的に愛着がわいてくるからです。
「屋号」というのは事業自体の名前っていうイメージですね
個人のラーメン屋さんとかだと
そのままお店の名前＝屋号でわかりやすい
実店舗も持たないし、必ず設定しなきゃいけないものではないのですが、私も屋号を設定しましたよ！
個人事業だけど、なんちゃって法人みたいな雰囲気になれるよね
屋号を特に設定せずに、事業主の個人名（本名）そのままでも勿論問題ありません。
しかし私のような実店舗も無く、「よくわからない業種で、趣味なんじゃないの？」と思われがちな場合、屋号があった方が社会的信頼度や認知度が上がります。
「★★★の事業主である〇〇〇です」というと、それだけで事業感が出て、納得してもらえやすいんです
「代表」っていう肩書もつけちゃえば、なんかそれっぽい！！
ワクワク・ドキドキ・そして少し気恥ずかしさもありながら、旦那さんと屋号を考えました😊
後から変更することも可能なようですので、ぜひこの機会に愛を持って屋号を決めてみましょう。
事業印を用意する
屋号が決まったら「事業印」を用意しましょう。
こちらも必須ではありませんが、屋号と同様に「あると社会的に信頼されやすくなって便利」なので、出来れば用意しておいた方が良いです。
事業印も多種多様なものがありますが、「屋号が記された判子」と「事業主の認印」があると良いですね。
私は屋号が入った丸形と角形の判子と、自分の苗字の認印を新たに作りました
判子の素材はお好みで★（↑はチタン製らしい）
事業印は下記のような時に活躍します。
- 丸形屋号印 … 契約書などに使用
- 角形屋号印 … 請求書などに使用
- 事業主の認印 … 開業届などに使用
※開業届に押印する判子はわざわざ開業届用に用意するものでなく、日頃使っているもので全く問題ありません。
個人的にわかりやすくするために
私は新たに用意したものを押印しました
特に角印はクライアントワークでの請求書に押印（デジタル判子に変換して）することが多々あるので、高価なものでなくても良いので用意しておくのをオススメします。
マイナンバーカードを用意する
マイナンバーカード（個人番号）は開業届作成時に必ず必要になってきます。
開業届では個人番号の記入が必要なので、個人番号がわかれば「マイナンバーカード」自体は必須ではないのですが…
後の青色申告（確定申告）でもマイナンバーカードが必要になってくるので、まだ申請していない方は用意しておきましょう！
開業届の作成手順（開業freee）
それでは実際に開業届を作成してみましょう。
今回は無料で簡単に開業届を作成できる「開業freee」を利用していきます！
①「開業freee」にアクセスする
②「開業書類を作る（完全無料）」をクリック
③メールアドレスを登録 or 各種アカウントで登録
④「申請者の情報」を入力する
- 氏名
- 生年月日
- 郵便番号
- 住所
- 電話番号
⑤「主に仕事をする場所」を入力する
正直に「自宅で働く」でOKです！
⑥「仕事の種類・概要」を入力する
先に「仕事の種類」を選ぶと「仕事の概要」の選択肢が変わってきます。
選択肢にない場合は「自由入力」を選んで、右側のボックスに入力しましょう。
「仕事の種類」は大枠、「仕事の概要」はその具体的な内容が書いてあれば、特に決まった文言等はありません
⑦「事業の屋号」と「事業開始日」を入力する
入力エリアの右側に出てくるヒント吹き出し、freeeさん親切！
⑧「収入の種類」で”事業所得”にチェックをつける
⑨「従業員について」を選択する
1人で始める場合は「今はいない」で問題ありません
⑩「確定申告の種類」で”青色申告”を選択する
会計ソフトを使いたくない…
とにかく面倒な手続きはどうしてもしたくない…！
という方は白色申告でも良いのですが、
圧倒的に青色申告が節税できるので、頑張って青色申告をしましょう！
手間はかかるし、会計ソフト代もかかるんだけど
それをも凌駕するのよ…
⑪全ての項目に✔がついたら「次へ」をクリック
⑫「書類の提出先」を選択する
実際に事業を始める場所の税務署を選択します
自宅で仕事をする場合は、自分の住んでいる町の税務署だね
⑬「書類の提出方法」を選択する
- スマホで電子申請
- PCで電子申請
- 税務署で提出
- 郵送
↑の中から、自分がやりやすい提出方法を選びましょう。
私は開業するという実感を得たかったのと、ちゃんと出来ているか不安だったので「税務署で提出」を選びました
スマホでの提出は自宅ですぐに出来そうで良いけれど、アプリのダウンロードとか設定が必要で、意外と直で提出した方が簡単だったり…？
今回は「税務署で提出」で話を進めていきますね
⑭「書類を確認する」をクリック
「書類を確認する」をクリックすると、自動的にPDFが開きます
⑮出来上がった書類のPDFを確認して、印刷する
- 表紙（出力された書類の内訳）
- 個人事業の開業・移転・廃業等届出書
- 所得税の青色申告承認申請書
- 個人事業の開業・移転・廃業等届出書（控）
- 所得税の青色申告承認申請書（控）
↑の5枚の書類を確認し、全て印刷します。
控え分の書類は原本と全く同じ内容だけど、税務署で「文書収受」の判子を押してもらえるから、忘れずに印刷して一緒に持って行こう！
PDF自体をパソコンに保存もしておきましょう！
⑯「個人事業の開業・廃業等届出書」に認印を押印＆個人番号を記入する
控え分にも同じように押印＆記入しておきましょう
⑰「所得税の青色申告承認申請書」に認印を押印する
控え分にも同じように押印してね
⑱書類を税務署に提出する
- 印刷→押印＆記入した書類一式（控えも）
- マイナンバーカード
↑を持って、先ほど設定した「事業を始める場所の税務署」に行きましょう。
税務署に「個人事業として開業したい」と持って行くと、その場でさっと確認してくれて、控え分に日付の入った「文書収受」印を押して返してくれます。（地域により後日返送の場合もあるようです）
これで「開業」です！おめでとうございます！
えっ？！もう終わり？！っていうくらいあっさり
10分もかからないうちに開業届が受付されて逆に不安になった思い出があります…笑
その後は確定申告の準備や名刺を作ったりなど、事業としてやることが沢山ありますが、まずは「開業届」の作成＆提出はこれで完了となります。
⇒ 無料で使える開業書類作成サービス「開業freee」で開業届を作ってみる
フリーランス・ママは開業届を出す必要があるか
冒頭で「フリーランス・ママにとって開業は必須」とお伝えしました。
それはきちんと個人事業主として開業することで、社会的信用度が上がるからです。
社会的信用度は個人の性格や行いから判断されるのではなく、「しっかり働き、しっかり納税」することで社会のために貢献していると、色々な施設や行政から認識・判断されます。
それによって必要なサービスや恩恵を受けられるんです
特に私のようなフリーランス・ママにとって必要不可欠な保育園への入園。
以前の記事でも書きましたが、開業手続きをすることで公に、役所的に「就労している」ことになり、入園申し込みのスタートラインに立つことが出来るようになります。
また、開業届を出していないと「青色申告」することが出来ず、大きな節税の機会を逃してしまうことになります。
青色申告をきちんとすると、直接の税金だけでなく、保育料や健康保険、その他給付金などにも影響してくるんです！
イチの場合は、かなり助かったよね
きちんと開業・確定申告をして、健全に事業を運営していった方がメリットが大きいです。（詳しくは別の機会にお話しします）
手間がかかったり、小難しいことがあるのは事実ですが、フリーランス・ママとして充実したい方はぜひ開業届を出しましょう。
もし不安なことがあったら、ぜひ気軽に声をかけて下さい😊
わかる範囲ですが、お手伝いさせていただきますよ
⇒ 無料で使える開業書類作成サービス「開業freee」で開業届を作ってみる
開業届を提出して堂々と働こう
以上、「開業届の提出」についてお話ししました。
- まずは開業日と屋号を決めておく。
- 事業印は作っておいた方が便利。
- 「開業freee」で超簡単にWebで開業届が作れる。
- きちんと開業・確定申告をして、健全に事業を運営していった方がメリットが大きい。（特に保育園）
私は開業予定日当日に税務署に届け出をしたので、その日は何だかニヤニヤが止まりませんでした😳
税務署の方は超あっさりだったけどね
旦那さんがサプライズでケーキや花束でお祝いしてくれたり、焼肉に行ったり、お祭り騒ぎでしたね🥰
個人で働く場合（本業でも副業でも）、確定申告をきちんとしていれば、開業届は必ずしも出す必要はありません。
それでも会社に属せず自分の力で稼ぐということは、大なり小なり立派な事業。
胸を張って「事業主」を名乗って良いのです。
そしてせっかくなら受けられる恩恵は最大に活用して、事業の成長に役立てる。
バリバリ稼いで、バリバリ納税！
私も自分の事業を大切に、そして更に大きくするために頑張ります！
この経験が、これから頑張ろうとしている方の参考になれば幸いです。
