この記事ではiDeCoとつみたてNISAを比べた時に、我が家がつみたてNISAを選んだ理由についてお話しています。
2019年の8月から、夫婦でつみたてNISAを始めています!
最近ではiDeCoも話題になってるけど、なんでつみたてNISAにしたの?
私たちにとっては、つみたてNISAの方がメリットがあると感じたからです!
今回は、私たち夫婦がなぜつみたてNISAを選んだのか、iDeCoを選ばなかったのかをお話しします。
つみたてNISAかiDeCoか迷っている方、将来の資金準備を考えている方の参考になれば幸いです。
理由①:必要な時にいつでも売却できる
つみたてNISAの必要な時にいつでも売却できる、という点にメリットを感じました。
もちろん、その時の運用状況によっては買付金額よりも受け取りが下回ってしまうこともあります。
せっかくの非課税枠も売却した分を再度利用することもできません。
しかしどうしても必要になった時に、それほど面倒な手続きをしなくとも売却することが可能です。
効率良く資産形成をしつつ、一番大変な時には生活に役立てられるところが、つみたてNISAのメリットだと思います。
iDeCoは資金ロックの期間が長すぎる
それに引き換え、iDeCoは最短60歳からしか積み立てた資金を受け取ることができません。
それまでは原則、途中解約ができないのです。
掛け金を下げたり、一時休止はできますが、受け取りはできません。
「脱退一時金」という制度もあるようですが、条件はかなりハードです。
途中解約ができないことを、無理にでも積み立てられると、ある意味メリットと受け取る方もいるかもしれません。
しかし私たちは長期間資金ロックされることは不便だと思いました。
理由②:資産形成の目的を幅広く持てる
つみたてNISAは資産形成の目的を幅広く持てます。
というのは、つみたてNISAが前述した「いつでも売却できる」という性質だからです。
非課税期間は決まっているものの、もともとが投資信託なので売却のタイミングを好きな時に決められます。
私たちの直近で言えば、住宅ローンの返済や子供の学費形成ですね
首尾よく資産形成できれば、早期退職して二人で人生を楽しみたいなとも思っています。
非課税期間20年が終了しても、その時の運用状況が良くない時や、直近でまとまった資金が必要なければ、そのまま課税口座で投資の継続もできます。
売却のタイミングを好きな時に決められるというのは、色々な資産形成ができるとともに、資産減少のリスクヘッジもできるのではと考えました。
iDeCoはあくまでも老後資金の形成
つみたてNISAが色々な目的に使える資産を形成できるのに比べ、iDeCoはあくまでも老後資金の形成です。
iDeCoの正式名称は「個人型確定拠出年金」。
そもそも「年金」なんだよね
なので、受取開始は最短で60歳。
そして良くも悪くも、70歳までには受け取りを開始しなければなりません。
「受け取らない」という選択肢が無いのです。
iDeCoも選ぶ商品によっては投資ですから、運用状況が悪くなることもあるでしょう。
しかしつみたてNISAと違い、70歳までしか運用状況の回復タイミングを待つことができません。
受け取りの時に運用状況が悪かったらと思うと、老後不安が増すかも…
理由③:税制優遇を比べても…
つみたてNISAもiDeCoも税制優遇を受けることができます。
iDeCoの方が優遇が大きいと言われていますが、比べた時に私たちにとっては決め手となるほどメリットを感じられませんでした。
税制優遇 | iDeCo | つみたてNISA |
毎月の掛け金 | 全額所得税控除 | × |
運用益 | 非課税 | 非課税 |
受け取り時 | 公的年金等控除 又は 退職所得控除 |
非課税(控除はない) |
確かに一見すると、iDeCoの方が優遇措置が大きいように見えます。
詳しく見ていきましょう。
毎月の掛け金
つみたてNISAは掛け金に関しては特に何も優遇措置はありませんが、iDeCoは全額所得税控除の対象とすることができます。
二つを比べた時に違いが大きいのはこの部分ですね。
iDeCoの掛け金が所得税控除の対象となるのは、確かに節税効果があります。
しかしキモなのが「所得税」控除というところ。
所得税をもともと払っていない専業主婦や無職の方には関係のないことです。
そして私たちのように住宅ローン控除を受けている場合も、優遇を最大限に受けるのが難しそうです。
運用益
運用益については、どちらも非課税です。
通常、株や投資信託で得た利益は約20%課税されてしまうので、この優遇措置はありがたいですね。
運用”益”に対してだから、利益でなかったら意味無い悲しさ
受け取り時
iDeCoは受け取り時に税控除を受けることができます。
しかし受け取り方法、受け取る人によっては、課税されてしまうこともあります。
年金方式で受け取る場合は「公的年金等控除」の対象となりますが、公的年金と同じ枠での計算になってしまうのが要注意です。
基礎年金の他に、厚生年金などで控除枠が埋まってしまえば、超えた部分はiDeCoであっても課税されてしまいます。
しかも元本部分だけでなく、利益部分に対してもです。
控除額の計算の際には元本部分・利益部分という区別が無いからです。
せっかく運用益が非課税なのに、受取の時に課税されてしまったら意味無いですよね…
一時金として受け取った場合は「退職所得控除」の対象なので、控除枠を超える心配は年金方式よりは少ないかもしれませんが、考え方は一緒です。
つみたてNISAは控除優遇はありませんが、受け取り時課税されることもありません。
税制優遇を見比べてみましたが、うーん、という感じですね。
受け取りの方法さえ気を付けていれば、普通であればiDeCoの方が優遇はあるかもしれませんが、決め手になるほどではない感じです。
理由④:手数料が少ない
手数料に関しては、実はつみたてNISAの方が少ないです。
iDeCo | つみたてNISA | |
初期費用(口座開設費) | 〇 | × |
口座管理手数料 | 〇 | × |
購入時手数料 | × | × |
信託報酬 | 〇 | 〇 |
信託財産留保額 | 選ぶ商品による | 選ぶ商品による |
受け取り時 | 〇 | × |
〇…手数料がかかるもの ×…手数料がかからないもの
比べてみると、圧倒的にiDeCoの方が手数料がかかります。
信託報酬はどちらもかかってくるのですが、iDeCoでは金融商品が限られているため、かなり安い手数料の商品がつみたてNISAでは選べても、iDeCoでは選べないこともあります。
それぞれ単体で見るとそれほど大きい金額ではないかもしれませんが、長期で見ると大きかったりします。
できるだけ手数料を抑えることが、長期的な資産運用において大事だと思ったので、つみたてNISAに軍配が上がりました。
まとめ
以上、私たちがiDeCoではなく、つみたてNISAを選んだ理由をお伝えしました。
- 必要な時にいつでも売却できる
- 資産形成の目的を幅広く持てる
- 税制優遇を比べても、私たちにはそれほど大差ない
- 手数料が安い
私たちの場合はつみたてNISAが合っているということで、iDeCoが悪いということではありません。
老後の資産形成手段だったら、税制優遇もあるiDeCoはとても良い制度だと思います。
資金に余裕のある方は、つみたてNISAとiDeCoを併用することも可能です。
私たちの場合はiDeCoよりも、高配当株なんかに興味があるので併用は考えていませんが
私たち夫婦の性格や状況を考えると、自由度の高いつみたてNISAがiDeCoよりも実用性があると判断しました。
しかしながら、つみたてNISAにしろiDeCoにしろ、最近政府は投資をゴリ押ししています。
自分たちで資産運用をしていかなくてはならない時代になってきたということですね。